ハワイの山奥に幻の滝を探しに8時間かけて登山した話
更新日: by Work Study Abroad
「日曜日の朝、ハイキングに行かないか?」
事の発端は、土曜日の夜に友人ジョーからのこの誘いだった。
ジョーによれば、2〜3時間の簡単なハイキングで、息をのむほど美しい滝が見られるとのこと。
特に深く考えずに「いいね」と答え、同僚でハワイのメディアサイトで働いているミキさんも誘うことにした。
ミキさんは「初心者でも大丈夫なら参加するわ」と快諾し、こうして3人でのハイキングが決まった。

和やかな雰囲気で散策開始!
私が想像していたハイキングとは「整備された道を歩きながら景色を楽しむ」という穏やかなものだったが、現実はまったく違っていた。

スタートしてすぐ、生い茂った草をかき分けて進むことになった。
登山開始後30分で狂犬に遭遇
先頭を歩いていたジョーが突然立ち止まり、何かを見つめていた。「どうしたの?」と尋ねると、
「あそこの犬がずっとこっちを見ているんだ」と言う。
中国の西安で野犬に追いかけられた経験がある私は、逃げる準備をしながらも恐る恐る近づいてみると…

ただの置物だった(笑)。
山の頂上らしきポイントに到着

約1時間で山頂らしき場所に到着した。
澄んだ空気と美しい自然に、3人とも心から満足していた。
今思えば、この時点で引き返してハイキングを終え、どこかでビールを飲みながら過ごしていれば、素敵な思い出で終わっていただろう…。
川に到着。ここからが苦難の始まりだった。

山頂からさらに30分ほど歩くと、透明な水が流れる川に出た。
ジョーはためらうことなく靴のまま川を横切った。私とミキさんは何とか濡れずに渡れないかと考えていたその時…
「何をぐずぐずしているんだ? これからあと25回も川を渡るぞ」
買ったばかりのNikeのスニーカーを履いていた私は、大切な教訓を学んだ。
ハイキングを甘く見てはいけない。
この先、道はどんどん険しくなっていった。

こんな道や…

こんな道も通らなければならなかった。
完全にジャングルの中に迷い込んでしまった感覚だった。
途中、誰かがキャンプをしていた形跡を発見した。

ここまで来る人もいるんだな、と思った。
ここまでの道のりで一人の人間にも出会わなかった私は、妙な安心感を覚えつつも、「もしこんな場所に連続殺人犯が潜んでいたら…」という不安も頭をよぎった。
山の怖さを思い知らされた。

前日の雨で地面は泥だらけになっていた。
最近のハリケーンの影響で登山道も荒れ果て、カジュアルな服装と新品の靴という軽装で来てしまった私は全身泥まみれになり、自分の軽率さを痛感した。
一番大変だったのはミキさんだろう。
この過酷な道のりで、極度の疲労からか、この日だけで5〜6回も足を滑らせて転んでいた。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
登山開始後4時間が経過。 続行か、引き返すか。
ジョーの話では3時間で滝に到着するはずだったが、いくら歩いても滝は見えてこなかった。
ここまで来て滝を見ずに帰るのは考えられないと思いつつも、私とミキさんはこの山で遭難してしまうのではないかという不安に駆られていた。
昼食を取りながら、このまま進むか引き返すかを真剣に話し合った。

昼食にピザを持参してきたジョー
結局、引き返すことに決めた。
帰り道は「行きは遠く感じ、帰りは近く感じる」という旅の格言を信じて歩き始めたが、この日ばかりは違った。
帰り道の方が倍も長く感じられた。
そして、ようやく麓にたどり着いたその時、
私たちは衝撃の事実を目にすることになる。
約20年前、この山で一人の少年が亡くなっていた

行きには気づかなかったのだが、麓には一人の少年を追悼する記念碑が建てられていた。
約20年前、ボーイスカウトの仲間とハイキングに来ていた彼は、川の急流に飲み込まれて命を落としたという。
なるほど、だから私たちはこの登山道で誰にも会わなかったのか。
ハイキング体験記は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。