ハワイの就職、求人、仕事、転職情報【体験者が語る】
更新日: by Work Study Abroad
この記事では、ハワイで働くことを検討している方に向けて、実体験に基づいた情報をお届けします。
私は2014年7月から2017年11月までハワイで働いていましたが、よく「どうやってハワイで仕事を見つけたのですか?」と質問を受けます。
私の場合は外資系の転職エージェントを通じて求人を見つけましたが、3年間の滞在中に様々な就職ルートがあることを知りました。
結論から言うと、ハワイでの就職は思ったほど難しくありません。本気で目指せば、必ず実現できるはずです。
この記事では、私の経験から得た情報をすべてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ハワイの就職事情

2019年1月現在、アメリカの好景気の影響もあり、ハワイの求人数は多い状況です。
ハワイの就職市場の特徴は以下の通りです:
- 観光産業が主要産業だが、給与水準は低めの傾向
- 不動産業界は好調で、労働条件も比較的良好
- 日本人向け求人は多いが、労働ビザをサポートしてくれる企業は限られている →グリーンカード保持者は就職に有利
特に不動産・建設業界は有望で、経験者であれば挑戦する価値があります。
労働ビザサポートありの職種

私の経験上、労働ビザのサポートを受けている方の職種は主に以下の通りです:
- パティシエ
- Webデザイナー
- ウェディング関係
- ツアー関係
- 美容師
未経験者にはウェディング業界が比較的参入しやすいです。一方、ツアー関係は労働環境が厳しいケースが多く、あまりおすすめできません。
日本人に限らなければ、ITエンジニアの需要も高いようです。
求人を見つける方法
日本の転職サイトとエージェントを利用する
私自身はこの方法で就職しました。
勤務地をハワイに限定すると選択肢は狭まりますが、キャリアを重視するならこの方法が最適です。現地の求人掲示板よりも条件の良い仕事を見つけやすく、専門スキルと英語力を持つ方は良い会社に就職できる可能性が高いでしょう。
まずは転職サイトに登録し、希望勤務地を海外に設定しておくと良いでしょう。
現地のWebサイトから応募する
ハワイの生活情報サイトには求人掲示板があり、定期的にチェックすることをおすすめします。
ただし、これらの求人は基本的に現地在住者向けのため、応募前にビザサポートの有無を必ず確認してください。
新卒におすすめ:現地の大学や専門学校に通う→インターンシップ→就職

これは特に新卒者におすすめの方法です。ハワイではハワイ大学(UH)やカピオラニ・コミュニティ・カレッジ(KCC)などが選択肢となります。
学校卒業後にはOPT(Optional Practical Training)という1年間の就労可能ビザを取得でき、「学校でスキル習得→OPTで就労経験→正式な労働ビザ取得」という理想的なキャリアパスを描けます。
どの分野を学ぶべきか迷っている方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事 ハワイ就職に必要な就労ビザの種類、難易度、条件労働ビザの種類

ハワイで働くために必要な労働ビザには主に以下のような種類があります:
- J-1ビザ... インターン向けの有給ビザで最も一般的。最長1年半の滞在が可能。
- Eビザ... 投資家向けビザとも呼ばれ、現在最も現実的な選択肢。期間は2年間ですが、一度出国して再入国することで滞在期間を延長できるため、理論上は長期滞在が可能。
- H-1ビザ... 専門職向けビザ。期間は3年で延長すれば最大6年まで滞在可能。もともと競争率が高く取得が難しいビザでしたが、近年さらに厳格化されています。
アメリカの労働ビザについての詳細は、別途ご参照ください。
ビザ取得費用の自己負担について
ハワイで出会ったJ-1ビザやEビザで働いている方の多くは、70〜80万円ほどのビザ取得費用を自己負担していました。
しかし、この方法はあまりおすすめできません。「高額な費用を払ってハワイに来たものの、実際は過酷な労働環境で低賃金、さらにスキルアップの機会も少ない」という状況に陥るケースを何度も目にしてきました。
まずは専門スキルを身につけ、転職エージェントを通じて条件の良い仕事を探すことをお勧めします。それが難しい場合に他の選択肢を検討しましょう。
英語力について

職種によりますが、日本人顧客を対象とする仕事であれば、高度な英語力は必ずしも必要ありません。
私の経験では、J-1ビザで働いている方は英語力に不安を抱える方が多く、一方でOPT(ハワイ大学やKCCの卒業生)の方は比較的英語が堪能な傾向があります。
日本人向けの求人では「英語力不問」の職種も多いので、英語に自信がなくても臆する必要はありません。
給与の相場

ハワイは物価が高い割に賃金水準が低いことで知られており、生活が厳しいと感じる方が少なくありません。
一般的な相場としては、J-1ビザ保持者の月給は1,500〜2,000ドル(約17万〜22万円)、EビザやHビザ保持者で2,000〜3,000ドル(約22万〜33万円)程度です。
税金について
アメリカでは給与から30〜35%程度の税金が差し引かれるため、手取り額はさらに減少します。
アメリカ全体の賃金相場はこれより高いものの、日本人の場合はビザの制約から転職が難しく、給与水準が抑えられる傾向にあります。高い税負担と転職の難しさは、私がハワイを離れる決断をした理由の一つでした。
ハワイのビジネスカジュアル

ハワイのビジネスシーンでは、アロハシャツが正装として広く認められています。意外に思われるかもしれませんが、これはハワイならではの文化です。
私が3年間住んでいた間、スーツやネクタイを着用しているビジネスパーソンはほとんど見かけませんでした。実際、私も使わなくなったスーツと革靴は現地で処分しました。
面接時の服装は、スラックスに半袖シャツ、または落ち着いた色合いのアロハシャツが適切です。ただし、若い世代はアロハシャツをあまり着用しない傾向もあります。
私の勤務先ではビジネスカジュアル(シャツやポロシャツにスラックス)が基本でした。
ワーキングホリデーについて
残念ながら、アメリカにはワーキングホリデー制度がないため、この制度を利用してハワイで働くことはできません。
ただし、前述のJ-1ビザは、ある意味でワーキングホリデーに近い性質を持っていると言えるでしょう。
ハワイで働くデメリット
ハワイで働く際の主なデメリットについてもお伝えしておきます:
- 物価が高い割に給与水準が低い
- 税負担が重い(給与の30-35%程度)
- ビザの制約で転職が困難
- 娯楽やショッピングの選択肢が限られている
- 本土と比べてキャリアアップの機会が少ない
これらの点を十分に理解した上で、ハワイでの就職を検討することが重要です。
ハワイ就職に向いている人

- 観光、ホテル、不動産業界でキャリアを築きたい人
- シンプルで質素なライフスタイルを好む人
- 一時的にアメリカ生活を体験したい人
- サーフィン、ビーチ、ハイキングなどのアウトドア活動が好きな人
- 給料が低くても、ワークライフバランスを重視したい人
自然を愛する方にとっては理想的な環境ですが、グルメやショッピングを楽しみたい方には物足りなさを感じるかもしれません。
ハワイ長期滞在のための理想的なライフスタイル

3年間のハワイ生活を通じて気づいたのは、永住という観点では、アメリカより日本の方が暮らしやすい面が多いということです。
アメリカは税金が高く、社会保障制度に不安があり、治安や訴訟リスクの問題もあります。ハワイの魅力は短期滞在でも十分に味わえるのではないでしょうか。
私が理想的だと考えるのは、春から秋は日本で過ごし、冬だけハワイで生活するデュアルライフです。アメリカに半年未満の滞在であれば、税金面でもメリットがあります。
ハワイ滞在中に出会ったこのようなライフスタイルを実践している方々は、ビジネスで成功し、不労所得で生活されていました。羨ましい限りです。
まとめ
ハワイの労働環境は必ずしも恵まれているとは言えませんが、ビーチやサーフィンが好きな方、ハワイの文化に魅力を感じる方にとっては、それだけの価値があるかもしれません。
1〜2年程度の就業経験は、かけがえのない財産になると思います。
皆様のご健闘を祈ります。